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【免疫力UP情報】香害と身近な化学物質③

【免疫力UP情報】
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第28弾は「むすび誌2019年12月号」より香害と身近な化学物質の記事をご紹介します。(全6回)。
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症状は呼吸器や皮膚などに
 角田さんが示した資料によると、イソシアネートが引き起こす症状は以下のものがあります。
【皮膚や粘膜】接触皮膚炎、発赤、かゆみ、じんましん、四肢むくみ、血管神経性浮腫など
【目】流涙、眼痛、視力低下結膜炎、角膜の障害など
【呼吸器】喘息、過敏性肺臓炎、咳、喘鳴、息切れ、胸痛、不眠(気道閉塞症状)など
【その他】頭痛、頭重、めまい、悪心、おう吐、食欲不振、肩こり、倦怠感、抑うつ、集中力欠如、多幸感、意識喪失、記憶障害、呼吸困難、口内炎など
【発がん性】イソシアネートは喘息を引き起こす急性毒性があり、動物実験では動物にイソシアネートを投与して喘息と同じような症状をつくることが知られています。人間でも呼吸器のほか、広い範囲で健康被害を及ぼします。

身近な製品に多用される
 香害やイソシアネートの害を防ぐには、基本的には人工香料の入った柔軟剤などを使わないようにすることです。
 逆に、嫌なにおいを消すイメージのある消臭剤(消臭スプレー)にも、消し切れなかったにおいをマスキングするために、香料の入ったマイクロカプセルが使われることもあるので、これも注意したいものです。
 『マイクロカプセル香害』によると、そのほかマイクロカプセルが使われている製品には、以下のものがあります。
 パーソナルケア製品・化粧品、シャワー用ゲル、リーブオンヘアコンディショナー、固形タイプのデオドラント、ロールオン式デオドラント、エアゾール式制汗剤、ボディローション、化粧落とし、日焼け止めローション、セットローション、整髪用ジェル、シャンプー、オードトワレ、エアゾールボディスプレー、ヘアフォームなど。

食事はごはん、味噌汁、野菜
 日常生活ではどんなことを心がければいいのでしょうか。
 不快なにおいを感じたら、角田さんは「まずは緊急避難。空気のいいところに行くのが一番です」と話します。
 それでも、満員電車の中など、なかなか思うように動けないときがあります。そんなときは、水で湿らせたガーゼを不織布のマスクの中に入れて着用すれば、一定の効果があるそうです。「または活性炭の入っているマスクを使います」
 帰宅したときも注意が必要です。衣類や髪の毛、からだなどに大量のマイクロカプセルがくっついていることがあるからです。
 服を着替えることはもちろん、「頭には、できれば掃除機をかけます」。顔を洗い、風呂やシャワーでからだの表面を洗い流します。
 「いちばん大切なのは、寝室の布団に持ち込まないようにすること。寝たときにいっぱい吸い込むので」
 とくに赤ちゃんのいる家庭では、床面を掃除機などできれいにします。
 これらの対策は、花粉を持ち込まないようにすることにもなります。角田さんによると、「花粉は空気中の汚れを全部背負ってくる」ということで、花粉についた化学物質で過敏症になる危険性があります。
 香害で起きた体調不良を改善するための食生活については、「日本人としての食べ方の原則的なものをちゃんとしてもらうことが大事。お米中心でごはんにして、味噌汁や野菜を煮たものなど。(食材は)農薬の少ないもので、化学物質が入っているようなものはできるだけ避けます」とアドバイスしました。

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角田和彦(かくた・かずひこ)
1952年静岡県生まれ。東北大学医学部卒。専門は臨床環境医学、アレルギー。2004年、宮城県多賀城市にかくたこども&アレルギークリニックを開業。シックハウス症候群の調査や治療、2011年の東日本大震災ではアレルギー児の救援活動などにあたった。『アナフィラキシー 原因・治療・予防』(柘植書房新社)など著書多数。
  • 2023年06月29日 16時52分更新
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