マクロビオティックについてAbout Macrobiotic

わたしたちは毎日、たくさんの食べものに取り囲まれて生活しています。好きな食べもの、嫌いな食べもの、あったかいもの、冷たいもの、かたいもの、やわらかいもの、あまいもの、からいもの…。ほしいものがあれば、たくさんの食べものの中から、いつでも自由に食べることができます。

そういった食べものが、実はわたしたちの身体をつくり、こころにも影響を与えているのです。本当に毎日を、心身ともにいきいきと過ごすには、食生活のことを置き去りにはできないのです。




マクロビオティックMacrobiotic(マクロ・マクロビ)とは?

最近は玄米がもてはやされ、「マクロビオティック」という言葉も雑誌などで時折、見受けられるようになりました。美容と健康を保つために、ハリウッドスターやスーパーモデルたちがこぞってマクロビオティックと呼ばれる食生活を実践している、ともよくいわれます。

というと、菜食主義などのように外国で生まれた考え方のようですが、そうではありません。実は、マクロビオティックは、日本人が提唱し根づかせた食生活の智恵、あるいはライフスタイルです。


日本人が復活させた長寿法、マクロビオティック

マクロビオティック―Macrobiotic-という言葉は、どこからきているのでしょう。 もともと「マクロ」はギリシャ語で「大きい」とか「長い」といった意味があり、「ビオ(バイオ)」は「生命」、「ティック」は「術」「学」を表します。西洋医学の父といわれるヒポクラテスが、「偉大な生命」「長寿」という意味であるマクロビオス(makrobios)という言葉を使ったのが最初といわれます。

現在の「マクロビオティック」を確立したのは、桜沢如一氏(1893~1966)。桜沢氏は、日本に古くから伝わる食養生、今「食育」として注目される石塚左玄の考えを引き継ぎ、さらに東洋の深い知恵「易」の原理を加え、「無双原理」を完成、そして食養生を基本とした「正食」を確立しました。

国内外問わずこの考えを広めるために「マクロビオティック」という名前がつけられ、ヨーロッパを中心とした世界各国を訪れて、マクロビオティックによる健康法や平和運動の普及に努めました。国内では「正食」として伝えられたマクロビオティックが、今また外国から逆輸入されるかたちで広まり、「マクロ」や「マクロビ」といった略称で親しまれています。

桜沢 如一 氏(1893~1966)




マクロビオティックの大前提「ごはん」をしっかり食べよう



玄米をはじめとした穀物を主食に、旬の野菜や海藻の入った味噌汁、それに漬物を添えていただく。それだけで、立派なマクロビオティックの食事になります。

もともとわたしたち日本人は、長いあいだそうしたシンプルな食事で健康に暮らしてきました。それがとくに戦後、肉類をはじめとした動物性食品が多くなり、主食・副食といった考え方が薄れ、生活習慣病などの病気が急増しました。いわば食事の欧米化と無秩序化が、さまざまな病気をもたらす大きな原因の一つとなったのです。

マクロビオティックはもちろん、健康やダイエット、美容への第一歩は、おかずよりも、主食となるお米をしっかり食べることです。はじめは玄米ではなくても、白米に雑穀をまぜたり、胚芽米や分づき米でもかまいません。アミノ酸のバランスに富むごはんは、同じ糖質のパンやめん類の粉食とは違って粒食なので、よく噛むことができ、胃腸への負担を和らげるとともに食べすぎが防げます。

また、千枚田や棚田など、美しい日本の景観をつくりだし、国土を保全する田んぼは、環境面でも大きく役立っています。
ごはんを食卓におくだけで、和食中心の食生活になり、肉や魚はたまの楽しみのご馳走と考えれば、余計なお金もかけず、健康な毎日を送ることができます。

昨今、世界各地で「長寿村」と呼ばれる集落や、その食事が注目されることもありますが、それは、それぞれの土地で伝統的に続けられてきた、土地や環境に合わせた食生活、すなわちマクロビオティックなのです。


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