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【免疫力UP情報】地産地消の給食提供 宮崎・国見ケ丘病院①

【免疫力UP情報】
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第23弾は「むすび誌2019年2月号」より食が癒す心のやまいの記事をご紹介します。(全2回)。
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 宮崎県西臼杵郡高千穂町にある国見ケ丘病院は、精神科と神経科を診療科目にしています。約3万坪という広大な敷地内には、2000年に新設された介護老人保健施設「神楽苑」もあり、ともに医療法人の和敬会が運営しています。病院の患者や施設の入所者らに毎日1000食以上を提供する給食で最近、玄米や小豆かぼちゃなどの正食メニューが一部で取り入れられるようになりました。地元の有機農産物を使った地産地消にも力を入れ、患者や利用者に喜ばれています。

地域医療の向上に貢献
 国見ケ丘病院は昭和40年(1965年)12月、鹿児島大学医学部出身の植松正雄氏が院長となり、開院しました。
 当時、植松院長は34歳。妻で現在は和敬会理事と神楽苑の施設長を務める伶子さんは27歳でした。ともに出身地である鹿児島から遠く離れ、幼い長女を連れて、精神科病院のなかった西臼杵郡での開院を決意しました。
 まだ精神障害や精神疾患などに対する偏見が残っていた中で、職員の確保などに苦労しながらも、54床でスタートした病院は、もっとも多いときで265床まで増え(現在は240床)、地域に根づきました。
 警察の依頼による検視や、学校医として子どもたちの健康づくりなどに尽力した植松院長は、県知事や厚生大臣の表彰のほか、2009年には瑞宝小綬章の叙勲にも輝きました。
 地域医療の向上に貢献した植松氏は、2006年に長男の昌俊さんに院長職を譲ったのち、7年ほど前に他界しました。

ミキサー食に玄米を加えて
 病院食は開院当初から一貫して自前でまかなってきましたが、食べものを飲み込むのが難しい患者向けの「ミキサー食」をおいしくしたいと考えた植松伶子理事が、大阪に住む長女の知り合いで料理も教えてもらっていた正食クッキングスクール指導員の大谷早苗さんに、相談をもちかけました。
 北海道出身の大谷さんは、東京にいたときに、世界的なマクロビオティック指導者として活躍していた久司道夫氏とたまたま出会ってマクロビオティックを勧められ、大阪に引っ越してきてからは正食クッキングスクールで正食料理を学びました。
 スーパーの惣菜部門で働いた経験もある大谷さんは、植松理事の依頼を受け、2017年9月に初めて高千穂を訪れました。
 植松理事から給食指導を頼まれた大谷さんは、それまで植松理事や栄養課の職員が取り組んでいた食材などの在庫管理の手伝いから取りかかりました。
 ミキサー食については、メニューに正食の知恵を生かせないかと考えました。
 正食では、煎った玄米を炊き絞り出してつくる「玄米クリーム」が、起死回生の食べものとしても重宝されます。大谷さんはまずその玄米クリームを入院患者に食べてもらえばいいのではと考えました。
 しかし、一日に何百食もつくるとなるとかなりの手間がかかり大変です。そこでミネラルやビタミンなど栄養に富んだ玄米を口にしてもらう方法として、白米といっしょに炊いてはどうかということで、栄養課の職員が中心になって、白米と玄米をおかゆ状にしたミキサー食を開発しました。
 具体的には、業務用炊飯器で1つの釜ごとに玄米1キロと白米2キロを入れて炊き上げ、とろみ剤と熱湯4リットルを加えて、業務用のブレンダー(ミキサー)でなめらかにします。
 玄米が多すぎると粘度が増してブレンダーが回りにくくなるなど、いろいろ試行錯誤して、現在の割合になったということです。

地元の有機農産物を中心に
 「どの畑でいつとれて、いつ口に入るかというのがきちんとわかるものをなるべく患者さんに供給したい」と、地産地消の給食づくりを考えていた植松理事の方針に沿い、積極的に地元の米や野菜を使うようにもなりました。
 さらにできるだけ安全なものをと、いまではお米は高千穂町内でとれた有機米を「100%近く」(植松理事)使い、有機野菜も地元産を中心に仕入れ、有機農家を応援しています。
 患者と職員が協力して作業療法でつくった野菜を使うこともあります。
 標高300メートル前後に位置する高千穂では、高冷地野菜をはじめ四季折々の農作物が豊富にできます。産地が身近な条件を生かして地産地消が実現しやすいというのは、高千穂ならではの長所といえます。
 メニューについて植松理事がこだわったのは、「患者さんがふだん家で食べているものを提供する」ということでした。
 例えば、おしゃれなレストランで出てくるようなフレンチやイタリアンといった料理は、高齢者が中心の患者には受け入れられず、一般的な家庭料理の方が喜ばれるということでした。 実際、現在の献立表を見せてもらうと、ごはんと味噌汁に、サバの煮付け、おひたし、酢の物、サラダといったメニューが並び、洋風のものといってもせいぜいハヤシライスやシチュー、ローストチキン、コンソメスープ、サンドイッチなどがたまにあるくらいです。

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  • 2022年01月06日 15時08分更新
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