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【免疫力UP情報】危機的な状況から和食の復活を①

【免疫力UP情報】
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第25弾は「むすび誌2015年9月号」より食育シンポジウム「豊かな食卓 和食を未来へ」をご紹介します。(全5回)。
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食育推進全国大会では、総合体育館での展示ブースのほか、墨田区内の各施設で多彩な催しが同時進行で開催されました。そのうち両国国技館隣の江戸東京博物館で開かれたシンポジウムを取材しました。
テーマは「豊かな食卓 和食を未来へ和食の保護・継承を食卓から考える」 。
パネリストは次のみなさんです。
・熊倉功夫さん(一般社団法人・和食文化国民会議会長、静岡文化芸術大  学学長)
・服部幸應さん(内閣府「食育推進評価専門委員会」座長、学校法人・服  部学園理事長、和食文化国民会議理事)
・岩村暢子さん(キューピー株式会社200Xファミリーデザイン室室長)
・草深由有子さん(クックパッド株式会社クックパッド編集室編集長)
・後藤加寿子さん(料理研究家、和食文化国民会議顧問)

現代の日本人の食事情や食に対する意識の変化を探り、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された「和食」を未来につなげていくための課題や取り組みなどについて、活発な意見交換が行われました。ほか、写真で大会の様子を紹介します。

自宅出産より病院出産が増え 食も大転換した1960年
 最初に、現代の食卓についてのちょっとショッキングな話から。
 岩村さんは、首都圏の子どものいる家庭で、1960年以降に生まれた、現在五四〜五五歳以下の主婦を対象にした食卓調査に取り組み、今年で一八年目を迎えました。
 これまでに三七三世帯の協力を得て、七八三三件の食卓日記、一万三八四五枚の食卓写真を記録し、七〇〇〇時間以上に及ぶ聞き取りをしてきました。
 なぜ60年以降生まれを調査対象にしたのかというと、対象者の母親の世代が戦後の新教育を受けて育ち、戦前までの「家制度の家庭」から「子ども中心のファミリー」をつくろうとして、それとともに子どもの産み方や育て方、家庭の食卓が変わってきた世代だからです。60年といえば、それまで主流だった自宅出産から、病院をはじめとした施設出産が増加して上回るようになりました。日本で初めての離乳食が販売された年でもあるということで、インスタントラーメンが出回るようになるのもこの頃からです。
 さらに、動物性のタンパク質や脂肪をもっと摂ろうと、国を挙げて食卓の洋風化が進められました。
 こうした結果、60年以降生まれは、生まれて最初に口にするものが粉ミルクになってきたり、「加工食品育ち」(岩村さん)という、それまでだれも経験したことのない、まったく新しい食体験を積んできました。
 「あめ、せんべい、キャラメルが三種の神器といわれた50年代生まれの私たちと違って、チョコ、洋菓子、アイスの時代になり、おやつもすっかり洋風化しました」
 食体験だけではありません。岩村さんによると、学校の家庭科教育も、調理実習の実技よりも、豊富な加工食品やインスタント食品を賢く使おうという、消費者教育に転換しました。
 炊事をはじめとした家庭での子どもたちのお手伝いが激減するのも、この世代の特徴です。

嫌われ始めた「白いごはん」 副食づくりを強いられるよう
 そうした社会・家庭環境の下で大きくなった子どもたちが、家庭をもったとき、食卓はどうなったのでしょうか。
 「残念ながら、和食は危機的な状態です」と、岩村さんは話しました。
 和食の基本的な形といわれる一汁三菜は、「週に一回、夕飯にあるかないか」が実態です。逆に増えているのが、一皿だけで食事や片づけがすませられる「パスタやカレーのようなワンディッシュ型」です。
 その背景の一つが、「白いごはんが嫌われる傾向がある」という意外な分析です。
 「白いごはんは、主婦に何かおかずをつくれよと命じているような強迫感がある」といい、「おかずがないときには(白米以外の)ほかのうどんやそうめん、ラーメンとか違う主食をもってきたいというのが主婦の本音。パン、パスタ、ラーメン、焼きそば、チャーハンなどが主食の中で増えています」。
 一世帯あたりの消費支出で、2011年にパン代が米代を初めて上回ったというのは、そうした意識の変化の表れともいえるようです。

【免疫力UP情報】危機的な状況から和食の復活を②へ
  • 2022年03月17日 12時43分更新
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