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【免疫力UP情報】「医と食 健康フォーラム」質疑応答②

【免疫力UP情報】
昨今、世間を騒がす新型コロナウイルス。
こちらのコーナーではコロナに負けない身体づくりのための情報を、
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第22弾は「むすび誌2017年4月号」特集「医と食 健康フォーラム」より岡崎氏、渡邊氏への質疑応答をご紹介します。(全4回)。
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虫歯は親から子に感染する?
Q.自分が噛んだ食べものを孫に与えていたら、娘から「噛んだものを子どもに与えないでほしい」と言われました。虫歯や歯周病は感染しますか。

A.
岡崎氏は開口一番「いい質問です」。
 岡崎氏によると、感染という現象は、「ばい菌が入ってきて、そこにすみ出して、そこで悪さをする」という三つの条件が必要です。
 とすると、「虫歯菌は砂糖だけを食べて生きている」ので、「仮に親が食べたものを与えたとしても、子どもの口の中に砂糖がなかったら、虫歯菌はすむ場所がない」、つまり虫歯にならない、ということです。
 1歳のときに光っていた歯が、半年や一年がたつうちにだんだんとくすんでくることがあります。「くすんでくるのは、虫歯菌がいだして、歯垢をつくり出した、ということ。甘いものを食べ出すと一気にくすんできます」
 続けて岡崎氏は「ただし」と断ったあとで、「おばあちゃんが、虫歯だらけで、歯周病だらけで、口が臭いと、もし自分が赤ちゃんだったら、そんなおばあちゃんが噛んだものはほしいとは思わないですね。だから自分の口も治さないといけない」とつけ加えました。
 「虫歯菌は親から来ることがわかっていますが、歯周病菌がどこから来るかはよくわかっていません」という話もありました。
 また、歯周病の治療が糖尿病の改善にもつながる、という話も紹介しました。

だ液にはサラサラとネバネバの2種類ある
Q.口内炎は噛むことと関係していますか。

A.
岡崎氏の答えは、「関係がある部分とない部分があります」。
だ液には、サラサラしたものとネバネバしたものと、2種類があるそうです。
 「リラックスして食事をするときはサラサラ」のだ液で、消化酵素のアミラーゼが含まれています。
 「よく噛むとサラサラしただ液が出ます。だ液の量が少ないと、防御作用が低下するので、そう考えると、噛むことと関係があるといえます」
 一方、ネバネバしただ液が増えるのは、ストレスがかかって交感神経が優位になったときです。このときのだ液には、アミラーゼは含まれていません。
 「たくさんストレスを受けると、からだを守る部分の機能が低下すると考えると、ストレスの影響が当然出てきます」
 よく噛んでだ液をたっぷりと出し、過剰なストレスは避けた方がいいようです。

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岡崎好秀(おかざき・よしひで)
1952年大阪府生まれ。専門は小児歯科・障がい児歯科・健康教育。
動物の歯にも造詣が深く、動物園への往診も行う。現在はモンゴル健康科学大学 歯学部 客員教授。

渡邊昌(わたなべ・しょう)
1941年、平壌生まれ。医学博士。慶應義塾大学医学部卒。同大学院病理学専攻、アメリカ国立癌研究所、国立がんセンター病理部を経て、同疫学部長。その後、東京農業大学教授、国立健康・栄養研究所理事長を歴任し、現在は、公益社団法人生命科学振興会理事長として専門誌「ライフサイエンス」「医と食」を主宰。一般社団法人統合医療学院学院長、NPO法人日本綜合医学会会長も務める。これまでに厚生科学審議会、内閣府食育推進評価専門委員会座長など政府の各種審議会委員を歴任。
  • 2021年10月21日 17時41分更新
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