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【免疫力UP情報】カミカミおもしろ健口学②

【免疫力UP情報】
昨今、世間を騒がす新型コロナウイルス。
こちらのコーナーではコロナに負けない身体づくりのための情報を、
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第20弾は「むすび誌2017年4月号」特集「医と食 健康フォーラム」より岡崎好秀氏の講演をご紹介します。(全6回)。
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食べものが変われば口が変わる
 伝統的な肉食文化の中で、甘いものを食べなかったモンゴル人は、歯磨きをしたことがなくても、とてもきれいな歯をしていました。
 ところが、最近は甘いものが急速に広まり、それと同時に子どもたちの虫歯が急増しています。
 それは、岡崎氏が大学を卒業して小児歯科医になった1970年代の終わり頃の日本人の歯をほうふつとさせるものだそうです。
 モンゴルで虫歯が急増したのは、まずは首都のウランバートル。続いて、中国との国境沿い、中国との幹線道路沿いです。
 甘いものが増えると虫歯や歯周病、歯並びの悪い子どもたちが増えるというのは、実はもう八〇年以上前に、プライスという米国人歯科医師が気づいていました。
 世界中の未開の地を回ったプライスは、例えば、伝統的に魚介類やイモ類を食べていた南太平洋のメラネシアの人たちが、非常にきれいな歯をしていたのに、甘いものや軟らかいものが入ってきた途端に、虫歯が増え、歯並びが悪くなったと、著書で報告しました。
 プライスの著書は、歯科医師の片山恒夫氏によって訳されて「食生活と身体の退化」というタイトルで出版され、いまも名著として読み継がれています。
 その本を読んだ岡崎氏は、「食べものが変われば、最初に変わるのは口では」と思うようになったといいます。

旭山動物園に学ぶ食育
 岡崎氏の講演は、会場との活発なやり取りもユニークです。短い問題を投げかけて、参加者は三〜四つの選択肢から挙手で答えを選ぶというものです。
 この日のクイズの一つは、「半分に切ったスイカがあるとすると、野生のサルはどこから食べ始めるでしょうか。皮、種、実の三つから選んで下さい」という三択問題。
 ふつうに考えれば、まっ赤な実というのが正解のようですが…。少し考えてみて下さい。
 正解は二番目の種です。「いちばん栄養価が高いから」というのが、種から食べ始める理由です。実は、種の次に食べるそうです。
 北海道大学名誉教授だった石川純氏の著書「人間はなぜ歯を磨くか」で指摘されていたことだそうですが、岡崎氏は気になって、各地の動物園を訪れるたびに、サルはスイカのどこから食べ始めるのかを尋ねて回りました。
 動物園の飼育係や獣医、園長に聞いても、だれ一人として明快な答えが得られませんでしたが、ただ一人「種からです」と即答した人がいました。それが、動物たちの行動展示で一躍有名になった旭山動物園(旭川市)の園長だった小菅正夫氏でした。
 「旭山動物園があれだけ有名になったのは、一つは食育。エサの与え方です」と岡崎氏。
 本来、サルなど野生動物は、エサを探す採食行動に一日の半分を費やします。ところが、人間がエサを与えてしまうと、一〇分もかからないうちに一日分の食事を終えてしまいます。
 「それがもし私たちだったら、あと二三時間五〇分、何をしていますか? ゴロゴロ寝ころんでいるしかありません。だからほかの動物園の動物は動かないんです」
 それに対し旭山動物園では、わざと木くずの下に種などのエサをまいて「取りにくく・食べにくく」しておきます。するとサルは時間をかけて一生懸命探します。だから旭山動物園の動物たちは、元気でよく動き、評判となったのです。
 「それは日本の子どもたちをもっと元気にするのと、基本的にはいっしょでは」と、岡崎氏は旭山動物園の取り組みが食育につうじると話しました。

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岡崎好秀(おかざき・よしひで)
1952年大阪府生まれ。専門は小児歯科・障がい児歯科・健康教育。
動物の歯にも造詣が深く、動物園への往診も行う。現在はモンゴル健康科学大学 歯学部 客員教授。
  • 2021年07月03日 12時20分更新
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