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【免疫力UP情報】なぜ「有機」なのか、何が「安全」なのか理解し自覚した上で答えられるために 下②

【免疫力UP情報】
昨今、世間を騒がす新型コロナウイルス。
こちらのコーナーではコロナに負けない身体づくりのための情報を、
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第6弾は「むすび誌2016年6月号」~「むすび誌2016年7月号」までの連載より藤井淳生・安心農業株式会社社長の合同講義録(上・下)の記事です(全4回)。
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「農薬や化学肥料を使わない それがイコール有機ではない」

 「さあ、こうやって話を聞いてくると、どうでしょうか。有機、無農薬、無添加、いいものだって思えますか? ちょっと微妙になってきましたよね。でも、そう思うぐらいの気持ちをもっておいてほしいっていうことなんです」と藤井さん。
 「有機だから安全ですとか、有機だからそのままお勧めですとかは、ちょっと危ない説明の仕方だと思います。それよりも、なぜ有機を選んでほしいのかということを、きちんと伝えられるようになってほしい」
 藤井さんは、なぜ自ら有機農業に取り組むのかについて、「安全な農産物をつくるため、(あるいは)消費者の健康のために、有機栽培に取り組んでるのではありません」ときっぱり。
 「私にとって大事なのは、私であり、私の家族であり、私の周りなんですね。だから、それを守るために僕は有機農業に取り組んでます」
 生きものを育む農業である有機農業に従事することは、たくさんの生きものが生きられる環境を維持し、広げていくことにつながるというわけです。
 「農薬を使わない、化学肥料を使わない、イコール有機だ、ということになってしまってますが、そうじゃないです。これからは、こんなに生きものがいっぱいいますね、こんな水路が最高ですね、とかという有機農業をやりたい」
 顔をほころばせそう話す藤井さんは、有機JAS認証の仕事に見切りをつけ、現在は生物多様性(生きもの認証)の推進に携わっています。


藤井さんが有機農業をしている農地の近所で見られる生きものたち。左上から時計回りに、オタマジャクシ、ニホンザリガニ、キジ、サンショウウオ。「生きものをたくさん育んでいくような農業こそ、有機なんです」と藤井さん。

藤井さんたちは、生きものの多様性の調査をはじめ、里山の豊かな環境や文化などの保護といった活動にも取り組んでいる。

天地のルールに準じる「有機」「正食」も機に基づいている

 そんな藤井さんが結論にもってきたのが、「有機と正食との絆」の話でした。
 「有機」という言葉は、中国の漢詩の一節にある「天地有機」に由来します。「天や地には機(仕組みやルール)が有る」という意味です。
 「天のルール、地のルール、こういうのがちゃんとあって、その仕組みに準じて農産物をつくっていくこと、ちゃんと私たちの生活の中に応用していくことこそが有機ということなんだと思います」
 一方、正食について藤井さんは、「理にかなった=機に基づいた『正食』」ということで、身土不二、一物全体、主食は穀物、気候や季節に合ったもの、よく噛む、感謝の心という六つの基本原則を挙げ、それぞれが「理にかなった」ものであることを、もう一度、自分でよく考えて自覚してほしいと呼びかけました。
 藤井さんは、日本人の世帯が、核家族や大家族を足した数よりも、単身者や母子、夫婦だけという一人世帯や二人世帯が増えている現状も説明しました。
 「これから料理教室に習いに来る人たちは、おばあちゃんやお母さんから料理を教わった経験のない人が多くなります。みなさんはその人たちの先生。教えたことが、その人の生活、家族に受け継がれていく。だから責任が重いと自覚してほしい」
 そして最後に「有機を単なる表示の制度と思わないで下さい。世の中の仕組み、天の仕組み、地の仕組み、こういうものを一生懸命考えられる指導者になってほしいというのが私からのお願いです」と締めくくり、参加者から大きな拍手が送られました。


「神々しさすら感じる風景ですよね。まさにこれこそが有機じゃないかなあ。」(藤井さん)



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藤井淳生(ふじい・あつお)
安心農業株式会社代表取締役社長。1967年広島県生まれ。1995 年 NPO 法人日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会勤務。 2003 年 (株)農水産ID設立。 2014 年 安心農業(株)設立。・専門分野、支援実績、プロフィール等/GAP(農業生産工程管理手法)の導入支援 ・JGAP上級審査員 ・日本生協連GAP講師 ・農林水産省GAP講師 ・農場管理、開発支援 ・直売所店舗管理支援 ・野菜ソムリエ講師 他