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【免疫力UP情報】腸荒れはなぜ引き起こされるのか?⑤

【免疫力UP情報】
昨今、世間を騒がす新型コロナウイルス。
こちらのコーナーではコロナに負けない身体づくりのための情報を、
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第5弾は「むすび誌2019年3月号」~「むすび誌2019年8月号」までの連載より「腸荒れはなぜ引き起こされるのか?(岡部賢二∥作)」の記事です(全6回)。
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善玉菌2割、悪玉菌1割 日和見菌7割で健全に
 腸内環境を悪くする原因の一つに悪玉菌の増加があります。
 健全な腸内には善玉菌が2割、悪玉菌が1割、日和見菌が7割の比率で存在すると言われています。
ところが、悪玉菌が善玉菌以上に増えてしまうと、日和見菌は腸内で優勢になった悪玉菌に味方するようになり、腸内環境が悪化します。
 悪玉菌には好物となるエサがあり、それが脂肪とタンパク質です。
これらの高分子の成分は善玉菌ではなかなか分解できないため、悪玉菌の力を借りて代謝する必要があるのですが、その分解過程で排気ガスに相当するようなインドールやスカトール、フェノール、硫化水素、アンモニア、アミンといった有毒成分が発生します。
 これらの成分の正体は、PM2.5や光化学スモッグ、酸性雨、車の排気ガスなどに含まれる有毒な窒素酸化物や硫黄酸化物です。

腐敗毒素が引き起こすさまざまな不快症状
 腐敗毒素のインドールやスカトールは悪性リンパ腫や白血病を、アミンは胃の中で硝酸と結びつくとニトロソアミンという強力な発がん物質(胃がんや大腸がんの原因物質)に変化します。
 なかでも硫化水素やアンモニアは特に有害で、放置すると腸壁がただれるため、肝臓で尿酸に変えて腎臓から尿素として体外に排泄(せつ)されます。
 肝臓や腎臓が元気に働いてくれる間は良いのですが、加齢に伴って働きが弱り、排泄力が衰えてくると、血中に尿酸が逆流して痛風や筋肉痛のような不快症状が現れます。
 そして、血液が汚れるにつれて、きついとかだるいとか疲れやすいといった疲労感や、関節に汚れがたまることで痛みや炎症が起こり、神経痛や関節炎、リウマチのような症状を引き起こすこともあります。

悪玉菌が腸壁から全身へ 炎症や感染症の原因にも
 しかし、悪玉菌にも大事な役割があり、それを攻撃したり排除するのは筋違いです。
 そもそも悪玉菌増加の原因は高脂肪・高タンパクの肉や卵、乳製品、パンといった欧米食の摂りすぎですから、低脂肪・低タンパクの食事に切り替えればよいことです。
 戦前までは健全であった日本人の腸内環境は、戦後、学校給食を通じてパンと牛乳が取り入れられた頃から悪化し始めました。
 また、悪玉菌は肉食動物と似たような性質をもっていて、われわれの腸壁を食い荒らすと言われています。それにより腸に微細な穴が開くと、そこから悪玉菌が体の中に侵入してきます。
 体の中に侵入した悪玉菌は、通常、血液内をパトロールしている白血球に見つかれば、すぐに処分されますが、腸壁に多く存在する白血球の中にこっそりと忍び込んでしまうことが稀(まれ)にあり、こうなると全身を自由に動き回るので厄介です。
やがて脳を含む全身の臓器で炎症や感染症を引き起こし、徐々に体を蝕んでいきます。したがって、食べ物の選択はとても重要になります。

便で腸内環境を判断
 善玉菌の好むエサは低分子のでんぷん(炭水化物)です。でんぷんと言っても白砂糖のような単糖ではなく、ゆっくりと時間をかけて吸収される多糖類(複合炭水化物)です。
 全世界の長寿国、長寿村の食事を調査した結果、野菜や穀物、果物、海藻、きのこ類といった複合炭水化物の摂取割合が、全体の食事の80%以上を占めていたことが報告されています。
 ということは、腸内環境の改善のためには、脂肪やタンパク質の摂取を減らし、複合炭水化物の割合を増やせばよいということになります。その点、伝統的な日本食はまさに理想的な腸内改善食と言えます。
 腸内環境の良し悪しは、便やおなら、尿、汗などの臭いでわかります。排泄物に悪臭がしたら要注意です。便の色が黒色でコロコロしていたら悪玉菌が多く、太くて長くてツヤが良く、漬物のような発酵臭であれば善玉菌が優位となっています。


定期的な夕食抜きも効果
 複合炭水化物の中でも、皮つきの穀物や野菜に含まれる不溶性食物繊維(セルロース)、里芋やレンコン、海藻、きのこ類などのヌメヌメ食品に含まれる水溶性食物繊維は、善玉菌が喜ぶエサになります。
 そして、発酵食品に含まれるビタミン類、ミネラル、アミノ酸のような発酵生成物質やオリゴ糖も腸内環境を良くしてくれます。
 さらに腸内環境を劇的に良くする手段が時々のプチ断食です。玄米甘酒や葛練り、酵素飲料を用いたプチ断食をすると、短期間に腸内細菌のバランスを整えることができます。
 腸管造血説を唱えた千島喜久男医学博士の研究によると、3日間、ニワトリに断食をさせた結果、悪玉菌がほとんどいなくなり、善玉菌が優位になったと報告されています。
 新月や満月の月の周期で夕食抜きを定期的に行うとことで、腸内環境の改善が期待できます。

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岡部賢二(おかべ・けんじ)
大学在学中に渡米し、肥満の多さに驚いて「アメリカ社会とダイエット食品」をテーマに研究。日本の伝統食が最高のダイエット食品と気づいた後、正食と出会う。正食協会講師として活躍後、2003年、福岡県の田舎に移り住み、日本玄米正食研究所を開設。2005年にムスビの会を発足させ、講演や健康指導、プチ断食セミナーやマクロビオティックセミナーを九州各地で開催している。正食協会理事。著書は「マワリテメクル小宇宙~暮らしに活かす陰陽五行」(ムスビの会)、「月のリズムでダイエット」(サンマーク出版)、「心とからだをきれいにするマクロビオティック」(PHP研究所)、「家庭を内部被ばくから守る食事法」(廣済堂出版)、「からだのニオイは食事で消す」(河出書房)、「ぐずる子、さわぐ子は食事で変わる!」(廣済堂出版)