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【免疫力UP情報】味噌は世界のスーパーフードより渡邊敦光さん②

【免疫力UP情報】
昨今、世間を騒がす新型コロナウイルス。
こちらのコーナーではコロナに負けない身体づくりのための情報を、
過去のむすび誌や正食出版発行書籍から抜粋してご紹介致します。
第4弾は「むすび誌2019年6月号」「味噌はスーパーフード」より、渡邊敦光さんの記事をご紹介します。(全2回)

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むしろ高血圧を改善する

「塩分の多い味噌汁を食べると高血圧になり、動脈硬化を起こして循環器疾患になる」と盛んに宣言された時期がありました。
 渡邊さんはそうしたキャンペーンを「冤(えん)(塩)罪だ」と呼びました。
 まず、味噌汁に含まれる塩分はそもそも少ないのです。
 渡邊さんが示したデータでは、味噌汁一杯の塩分は1.2グラムなのに対し、梅干し一個2グラム、カレーライス2.7グラム、ピザが3.1グラム、ソース焼きそば3.2グラム、カップラーメンにいたっては味噌汁の四倍の4.8グラムです。
「味噌汁は塩分が多いというのはうそです」
 また、純度の高い食塩(塩化ナトリウム)は確かに血圧を上昇させますが、味噌の塩分は血圧を上げないことも、食塩に対して高血圧になりやすいネズミを使った実験で、渡邊さんらが確かめました。
 「その結果を2006年に発表したときは、だれも信用してくれず、世の中に認められるまでにはけっこう大変な目に遭いました」と、しみじみ振り返りました。
 同じ塩分濃度なのに、味噌入りのエサを食べたネズミの方が、食塩を食べたネズミよりも脳卒中の発生が遅れました。
 味噌は高血圧を招くのではなく、改善させ、脳卒中の予防にもなります。
さらに大豆に豊富なイソフラボンは、脳梗塞(こうそく)や心筋梗塞を抑えることもわかっています。
 渡邊さんは「日本人には、いくら食塩を摂っても血圧が上がりにくい食塩非感受性の人が多い」「塩分が不足すると、熱中症、めまい、ふらつき、脱力感、筋肉がまひするといった問題が起こる」とも説明し、「減塩より適塩を」と訴えしました。

現在の食事が20年後の体に

 味噌の効能とともに、渡邊さんが強調したのが「現在の食生活が20年後、30年後のからだをつくる」ということです。
 前述した喫煙と肺がんの例にもありましたが、渡邊さんがそのことに気づいたのは、被爆者の症例からでした。
 原爆投下から、5年後に白血病が増え始め、甲状腺がんは10年後、乳がんと肺がんは20年後、胃がんと結腸がん、骨髄腫は30年後でした。つまりその年数は潜伏期間です。
 また、アメリカでは1977年に、60年代の日本食を理想とするマクガバン報告が示され、80年には健康長寿を目標にした「ヘルシー・ピープル・プロジェクト」がスタートしました。
 その結果、98年にはがんの死亡率が年平均で男性が約1.5%、女性が0.8%減少しました。全体では、もっとも多かった91年に比べ、98年には20%もがん死亡率が減ったのです。やはり結果が出るまでは20年かかっています。

「先生の肌ピカさに感激」

 
味噌には、血圧を抑える物質、血糖値を下げる物質、抗酸化作用のある物質が合わせて20余り見つかっています。
 中でも渡邊さんが注目するのが、熟成とともに増える褐色色素のメラノイジンです。
 メラノイジンは、食べものの消化速度を遅くする作用があり、血糖値の上昇を緩やかにします。
 さらに、腸内の乳酸菌を増やして便通をよくし、その結果、ダイエットや美肌、老化予防などが期待できます。
 質疑応答では、「味噌を煮立てるとどうなるか」という疑問に対し、渡邊さんは「香りは消えても、有効成分は変わらないのでは」と回答しました。
 講演では、実験用のネズミが1匹1万5千円もかかり、論文に仕上げるまでには膨大な予算と時間、労力がかかることなど、研究の苦労話もありました。
 参加者のアンケートには「研究とは本当に大変なものなのだと感じました」「先生の謙虚な姿に頭が下がります」「サインをいただくとき、先生の肌ピカさに感激して見とれました」などの感想が寄せられました。

※参考資料 『味噌をまいにち使って健康になる』(渡邊氏著)、『味噌大全』(渡邊氏監修)

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渡邊敦光(わたなべ・ひろみつ)
1940年福岡県生まれ。広島大学名誉教授。理学博士。医学博士。熊本大学理工学部卒業、九州大学大学院博士課程理学研究科修了。広島大学原爆放射線医科学研究所で助手、助教授を経て、1996年教授に。2004年から名誉教授。この間、米国ウィスコンシン大学客員教授、英国パターソンがん研究所客員研究員も務める。著書は『味噌力』(かんき出版)、『味噌をまいにち使って健康になる』(キクロス出版)、『味噌大全』(監修、東京堂出版)。