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土と平和の祭典レポート★後編

  2月まであと3日、本当にあっという間です。 さて、今回は「土と平和の祭典」の後編をお送りします。 前編は11月、イベントがおこなわれたあとすぐに お届けしました。 後編もすぐに…!と思っていたのですが、 トークセッションでゲストの皆さんが語られたさまざまなお話を 追っかけているうちに、気がつけば年を越してしまっておりました… イベント当日はライブが中心のメイン舞台、 トークセッションが中心のコンパクトな舞台のふたつで それぞれライブやトークセッションがおこなわれていました。 (どんなイベントだったのかな? という方はこちらをご覧ください↓ http://macropocket.jugem.jp/?day=20121122) その中から、協会が発行している「むすび」にもご登場いただいている方を 中心に、3本のトークセッションを聞いてきました。 「今、都会でできる農と食のアクション」 司会:渡邊尚(NPOトージバ) ゲスト:吉度日央里(オーガニック編集者)/三原寛子(南風食堂) ソーヤ海(東京アーバンカルチャー)/冨山晋(東京朝市アースデイマーケット) セシリア・マッコーリー(パーマカルチャー講師) このセッションのテーマは、「都市部にいる私たちは何ができるか」。 東京という大都市にいるから、物理的に「農」や「土」と切り離されている、 わけではなく、 都市部にいても農家さんと交流もできるし、 毎日の食事に意識を向け、選択することもできる。 また、プランターなどで自分で野菜を育てて土に触れる機会も作れるし、 そういうことに関心を持っている人たちで集まって、交流したり 地方からだけでは中央に届きにくい声を上げ 情報発信することもできる。 そして大事なのは、スムーズに交流するためには、 参画する人々たちがちゃんとコミュニケーションすること。 そんなお話が、ゲストの皆さんが今されている活動と ともにそれぞれ紹介されました。 トーク渡邊さん司会.JPG 「社会を変えよう! 市民が参加する緑のネットワーク」 司会:髙坂勝(「ダウンシフターズ」著者/ オーガニックBar「たまにはTSUKIでも眺めましょ」店主) ゲスト:田中優(未来バンク事業組合)/Yae(歌手/種まき大作戦実行委員長) すぐろ奈緒(杉並区議会議員)/南兵衛@鈴木幸一(アースガーデン/グリーンアクティブ) 草島進一(山形県議会議員) このセッションのテーマは、「もっとクリーンでエコな社会にしていくためには、 どんなことができるのか」。 震災復興や脱原発、経済立て直しとさまざまな課題が山積みの日本、 でも見逃してはいけないのは、その基盤となっている「地方」や「地域」。 多数決だけでは、少数派意見は無視されがちですが、その無視される 意見が実は、実際にその地域で日々の生活を送っている人々の声 だったりすることがあります。 大切なのは、いかにその“住んでいる地域”でみんなが元気に 生活できるようにするのか。 目先のことだけでなく、もっと先を見据えた判断ができるか。 得意なことで自分をもっと活かしていくこと、 また欠点や不得意なことを責めるのでなく、 それらを逆に、お互いを補い合う強みにすること。 マスメディアに一方的に流されるのではなく、 SNSなど新しいツールも存分に活用すること、そして、 バーチャルだけでなく、実際に人が集まるときの「パワー」が 重なって、社会を動かすのだと意識してほしいということ。 ひとりひとりの力は限りがあるかもしれないけれど、 ちゃんとつながれば、社会は変えていくことができる。 そんなお話が交わされました。 トークこうさかさん司会.JPG 「さぁ田舎で暮らそう! 移住者のステキな農園生活」 司会:塩見直紀(半農半X研究所) ゲスト:林良樹(NPOうず)/渡邊尚(NPOトージバ) 桐山三智子(片島生活塾) このセッションのテーマは、「田舎に行ったいきさつと、半農半XのXって?」。 司会の塩見さんが提唱している半農半Xは、いまや中国や台湾の 若者にも注目されています。 「農的な生活に飛び込んでみたい!」と思うものの、 「生計を立てるにはXがないと…」と躊躇されている方も 多いかもしれません。 ゲストの方々が語られた田舎に行かれたきっかけもさまざまですが、 Xを見つけてから田舎に行かれた、というよりも、 とにかく田舎に行って、そこで暮らす中でX,Y,Zと 増えていった、ということのほうが実は多いようです。 もちろん、元々やっていた仕事を生かして、という場合も ありますが、村と都市をつなぐコミュニティ作りや里山再生、 お年寄りから生活の知恵を引き継ぐ…など、 プラスαの「X」はたくさん。 それだけ、田舎には次世代に遺していきたい宝物が多い、 ということ。 そして、ひとつの職にこだわらず、いろんなことをして生計を 立てていても、しっかりその暮らしを楽しんで、 その「暮らしの楽しみ方」を子どもたちに見せることが大事 だということ。 といった、とても感慨深いお話でした。 トーク塩見さん司会.JPG 多くのメッセージがあり、誌面の都合で「むすび」にも 載せ切れなかったりブログでも書きこぼしていることが 多いのですが、ご興味をもたれた方は、 このセッションに登場された方々の本の一部を ご紹介しますので、ご参考にしてみてください。 トーク 本.JPG 「自分を生きる働き方」 渡邊尚さん、髙坂勝さんが登場されています。 部屋で野菜 本.jpg 「かんたん! 部屋で野菜をつくる」 吉度日央里さんの本。実際に部屋でどう育てると いいのか、実践されたものを収録。 半農半X本.jpg 「半農半Xという生き方・実践偏」 塩見さんの本。 スマイル.jpg 「スマイル・レボリューション」 林良樹さんと加藤登紀子さんの共著。 このセッションで語られた、司会・ゲストの方々の声を メッセージ形式で「むすび」3月号に掲載させていただきました。 2月中旬発行ですので、ぜひご覧ください また、「土と平和の祭典」前日におこなわれた 「藤本敏夫 没後10年を語る」の中沢新一氏による 記念講演も、ダイジェストですが掲載させていただきました! そちらも合わせてお楽しみください。 大阪アース.jpg ↑中沢新一氏の近著。「大阪アースダイバー」 正食協会のある場所は、ちょうど上町台地なのです

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Macropocket(正食協会事務局)

JAPAN MACROBIOTIC ASSOCIATION

https://www.macrobiotic.gr.jp/

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  • 2013年01月29日 17時34分更新
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