11月になりました
2013年まで、あと2ヶ月です…！ 皆さん、冬支度始められていますか？ 衣更え、お食事などで寒さに備えていきましょう。 さて、本日は秋期師範科第2回の模様を お伝えします。 木曜クラスの担当は、岡田校長先生
第１回は松花堂弁当に盛りつけたおもてなし料理でしたが、 今回は桜沢先生の時代からある、昔ながらの「正食」を基盤にした お料理です。 メニューは、おもりなしご飯、新巻鮭頭入り粕汁、 青菜の磯巻き、にしん昆布巻き、車麩と青菜とわかめの梅和え、 モニコドの６品。
昆布巻きはハレの日のお料理でよく登場しますが、 今回は身欠きニシンで作ります。
最近ではあまりニシンの料理は見かけませんが、 １９５５年頃までは北日本を中心に大量に獲れたので 干物（＝身欠きニシン）やニシン漬けにしたり、 また畑の肥料にも使用していたそうです。 ニシンは前日のうちに水戻ししてやわらかくしておき、 日高昆布に巻いてかんぴょうでくくります。
今回は、各班で巻いたものを圧力鍋にまとめて入れ、 炊いていきました。
炊いたあと、各班で味を煮〆ていきます。（落し蓋をするのですが、 外した状態で撮っています）真ん中の赤いのは、梅干です。
青菜の磯巻きで最大の難関は、大根の桂むき。 包丁を慎重に動かしながら、大根をむいていきます。
薄くむいた大根に塩をしてしんなりさせ、青菜を海苔と一緒に 巻いていきます。
寒い冬には、身体を暖めるお汁物は欠かせません
粕汁の酒粕は、溶かしやすいように、すり鉢であたり、 味噌と混ぜておきます。
圧力鍋でやわらかくした鮭の頭は、ぶつ切りにして、お鍋に投入。
本日のデザート、「モニコド」。 こちらが桜沢先生命名のお菓子です。 （戦時中か、戦後すぐのことだと聞いています） あずき、うどん、りんご、くるみを寒天で固めたもので、 「どこにもない」の「どこにも」を逆さ読みしたのが 名前になりました。 とても素朴な味なので、 慣れていない方には、「ちょっと甘みが欲しいかも」と なるかもしれません
班ごとに、いろいろアレンジされていて、 仕上がりの姿もそれぞれ変化がありました
うどん、小豆、りんごを層にした班。
うどんを外と中に分け、くるみでトッピングした班。
すべてを混ぜ込んでいる班。 校長先生いわく、 「うどんは最近のコシの強いものよりも、やわらかいものの ほうが、くっつくきやすいので『モニコド』に合います」とのことです。 お料理の盛り付けも、各班ごとに工夫されていました
中には、大根の皮などを使った始末の料理も一緒に 盛りつけていただいた班も
午後は講義室に移動しての講義でした。 「“絶対なものはない”とは言いますが、 この世界（宇宙）に生きる以上、宇宙の秩序は 何でも、誰にでも当てはまるものです」 と校長先生。 織物の縦糸、横糸を例にあげながら宇宙の秩序に ついて講義されました。
授業後、校長先生よりコメントをいただきました。 「今回は、昔のレシピを皆さんに知っていただくための メニューでした。 ニシンの扱い方、お料理、日本の伝統的な料理で 残していきたいものはたくさんあります。 これからもしっかり学んでいってください」 次回は、１２月６日（木）。 ますます年末に近づいていますが、 皆さん行き帰りもお気をつけてお越しくださいね
なお、明後日土曜クラスの担当、野口先生より 予告をいただいています。 「３日は心も身体も元気になる中華メニューです。 楽しみに来てくださいね」 お早めにお越しいただける方、準備のお手伝いを ぜひよろしくお願い致します
